フードバンクシステムの特許のこと

私が特許を取った理由

こんにちは。

株式会社アクアリーフの長谷川智史です。

ここ数年でフードバンクという言葉が、世の中に広く知られるようになってきたと思っています。

それは、地道に活動継続に携わっている多くの善意の方々の日々の活動によるものです。

以前、地元のフードバンクさんを訪問した時に、支援を受けた方からの感謝のお手紙を見せていただいたことがあったのですが、それは胸にくるものがありました。

人はそれぞれ境遇も違えば、ある日それまでの日常が突然崩れ、困難に身を置くようになることは、誰にでも起こりえることなのだと思いました。

フードバンクは社会のセーフティネットとして、本当に重要な役割を担っていると思いました。

様々な方々の活動のおかげでフードバンク活動が広がり、だんだんと法的な整備も進み、国や行政からのバックアップも期待できるようになってきたことはとても良いことだと思います。

ですが、個人的には少々心配な想いももちました。

それは、これまでも助成金や補助金事業が「ビジネスチャンス」と受けとめられ、民間事業者に多大なお金が流れる可能性です。

もし、全国のフードバンク団体さんが同時多発的にフードバンクシステムを構築したいと考え、それぞれがシステム会社に委託し、その為の費用を捻出することになれば、それは非常にもったいないことです。

そう考えたとき、私たちがフードバンク専用システムをクラウド型で作り、その特許を取得し、リーズナブルに提供すれば、誰も無駄なシステム開発費を支払うことはなく、その分をスタッフ人件費や家賃やガソリン代などのフードバンクの活動費そのものに充てられるのでは…、と考えました。

そんなことを思って、フードバンク活動を真に応援する意志で、2021年8月に本システムに関する特許を出願したところ、2年後の2023年12月に特許の審査が通りました。(特許:第740036号)

私たちは特別なカスタマイズを除き、フードバンクシステムの開発費はいただかない方針で運営しています。

たとえ新機能のご要望であっても、「多くのフードバンク団体が利用できる機能」であるならば、無償で追加開発しています。

今日も私達は、現場のフードバンクさんからいただいた新しい機能を開発しています。

利用団体の皆様には、最低限の運営コスト(システム運用の費用やプライバシーデータを守るセキュリティコスト)を、それぞれの規模に応じてご負担いただくことをお願いしたいと思っております。

そうすることで、私たちは本サービスを将来にわたり持続可能なものにして、本事業を成長させていきたいと考えています。

引き続き、頑張ってまいります。よろしくお願いします!